PB「食の幸」の総菜化が加速! 新店「千葉中央店」の売場に見る、西友の総菜戦略最前線
西友(東京都/大久保恒夫社長)は6月5日、千葉県千葉市の高層マンション1階に「西友千葉中央店」(以下、千葉中央店)をオープンした。オフィスビルが集積するエリアに出店した同店は、ビジネスパーソンの昼食利用を見込んで総菜を強化する。本稿では、その総菜にフォーカスして同店の商品政策(MD)をレポートする。
旧「千葉パルコ」の跡地に新規出店
千葉中央店は、JR「千葉」駅から徒歩10分の場所に位置する。かつて西友の店舗が入居していた商業施設「千葉パルコ」の跡地に建設された、高層マンションの1階にオープンした。千葉県内14店舗目、西友全体では244店舗目となる。
周辺は、千葉市中央区役所があるほかオフィスビルが集積し、ビジネスパーソンの往来が多いエリアである。また近年は千葉駅周辺を中心に再開発が進み、高層マンションの建設も相次いでいる。商圏とする0.5km圏内には2452世帯/4114人が居住しており、単身者や少人数世帯がとくに多いのが特徴だ。
主な競合店としては、「酒&業務スーパー千葉中央店」「グルメシティ千葉中央店」「リブレ京成千葉中央店」、千葉駅前の「千葉そごう」内の「ザ・ガーデン自由が丘 千葉店」などがある。
千葉中央店の売場面積は約350坪で、西友では標準規模の店舗。近隣のマンションに住む単身者や少人数世帯をターゲットに、生鮮や日配品などで簡便・時短商品を充実させる。また、付近で働くビジネスパーソンの昼食需要を見込んで、総菜も強化。西友の生鮮プライベートブランド「食の幸」を使用した商品や、個食ニーズに対応する少量サイズを充実させている。
「食の幸」を素材に使ったこだわりの総菜などを展開
総菜売場の主要な商品を見ていこう。
入口側から見て手前の平台では和洋中の揚物や炒め物をラインアップする。
オープン日は「食の幸 熟成うまリッチポーク」を使用した目玉商品であるロースカツを1枚299円(以下税別)で販売。ロースカツをはじめとする店内製造の揚物の一部について、「出来立ての時間」を記した掲示物を設置して、揚げたてが陳列される時間がわかるようにしていた。


コロッケや天ぷらなどの一部総菜は量目対応をとり、大小の複数サイズを揃える。そのほか、ハムカツや焼売などの定番商品は3パックよりどり999円のバンドル販売を実施する。
