イオンリテール、店舗業務を支援する「オールインワンデバイス」と「従業員アプリ」を順次導入へ

Pocket

イオンリテールの従業員向けデバイス「オールインワンデバイス」
(イオンリテール ニュースリリースより)

 イオンリテール(千葉県)は、店舗業務の効率化および従業員支援の強化を目的に、5月29日より新端末「オールインワンデバイス」を順次導入する。

 対象は関東、北陸信越、東海、近畿、中四国エリアの「イオン」「イオンスタイル」など、約390店舗である。

 この端末は、これまで個別に使用していた複数の業務支援システムを集約。高性能な文字スキャンおよび一括スキャン機能を備えている。これにより、食品の期限チェックやスキャン作業といった定型業務の効率化が図れる。

 また、「AIカカク」「AIワーク」「MaIボード」「商品位置検索システム」「AIアシスタント」など、これまでに開発されたシステムを内包しており、従業員はこれらを統合的に活用することで、店舗サービスの質向上が期待される。

 さらに、同社は6月より「従業員アプリ」の実証運用を開始する。

イオンリテールの「従業員アプリ」
(イオンリテール ニュースリリースより)

 このアプリは、従業員一人ひとりの業務内容に応じて最適な支援を行う仕組みで、1回のログインで複数のシステムを横断的に利用できるシングルサインオンを採用している。業務内容に即した情報を優先表示することで、操作性が高く、情報アクセスが容易となる。

 新たに搭載される「AIアシスタント」は、音声入力のみで必要な情報を呼び出すことが可能で、従来のPC操作やマニュアル参照による負担を軽減する。

 加えて、アプリはパーソナライズ機能を備えており、個人ごとの業務指示から遂行支援、完了連絡までを一連で行うことが可能となる。これにより、職場全体の業務を定量化し、作業分担の最適化を通じて生産性の最大化を目指す。

 イオンリテールはこれまで、「レジゴー」や「AIオーダー」などのシステムを開発し、生産性向上と顧客満足度の両立を追求してきた。今後も、これらのシステムを企業の資産と位置づけ、有効に活用していく方針である。従業員の働きがいと生産性を高め、人とのつながりを感じられる買物体験の創出を目指す。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2025 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態